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7.12019
S造・RC造・SRC造
マンション情報などで良く「RC造」と書かれたものを見るかと思います。RCとはReinforced Concrete Constructionの略で鉄筋コンクリートの事を意味します。木材ではなく鉄でできた建物はRC造の他にも下記の形で柱が作られます。
1.S造: 鉄骨造
2.RC造: 鉄筋コンクリート
3.SRC造: 鉄骨鉄筋コンクリート
「S造(鉄骨造)」はその名の通りSteel(鉄)のみで出来てて、頑丈な為、オフィスビルなど高層ビルに良く使われます。施工の工期もRC造よりも早くでき、解体もしやすくなります。
ただ鉄のみで出来てる為、隣の部屋や上下の物音などが聞こえやすく、マンションにはRC造が使われることが多いです。またRC造よりも耐火性能は低く、耐火被膜や防錆処理などを鉄材にする必要があります。それぞれの鉄材はボルト接合(アーク溶接:火花が散るやつ)で繋いでいきます。
一方、「RC造(鉄筋コンクリート)」は、細い網目の鉄筋にコンクリートを流し込んで作る方法です。鉄とコンクリートの相性は良く、線膨張率(材料が温度1℃で伸びる長さの率)がほぼ同じであることで気温が上昇しても下がっても同じように伸びたり縮んだりして、割れやヒビなどができにくいです。
鉄筋部分は柱の部分にまっすぐ伸びる「主筋」とその周りを巻く「帯筋(フープ)」で組み合わせます。柱と柱を繋ぐ梁の部分にも鉄筋を通し、梁の場合の帯筋の事を「あばら筋」と呼びます。帯筋もあばら筋も「剪断力」によって千切れてしまわないように巻くものになります。
梁に設備用の穴(貫通孔)を空ける時は、主筋を外して梁の高さの1/3以下で柱から遠い梁の中央の場所に空けます。複数空けるときは、穴の直径の3倍以上離した間隔で空けるようにします。
RC造は耐火耐久性に優れていて、先にも書いたように多くのマンションで採用されています。コンクリートを鉄筋に流し込むと外から見るとコンクリートのみになります。そのコンクリートと鉄筋の厚さを「かぶり厚さ」と言い、基本的に3cm(基礎の場合は6cm以上)は厚さがあります(耐久性の上で重要です)。
最後の「SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート)」は、Steel Reinforced Concrete Constructionの略でRC造に鉄骨が入っている構造になります。非常に頑丈になるので超高層マンションなどで使われます。ただ、最近ではRC造でも十分に強度の高いコンクリートを使って対応できる場合も増えてきています。