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ファンコイルユニットとは

前回、下記の空調機設備の中の「エアハンドリングユニット」についてまとめました。

1.エアハンドリングユニット(AHU)
2.ファンコイルユニット(FCU)

今回は、2の「ファンコイルユニット(FCU)」について整理します。オフィスや病院など部屋ごとに天井に四角い形の吹き出し口がついた空調を見たことがあると思います。これがファンコイルユニットになります。(パッケージ型空調機の場合もありますが、それは後述します。)

ファンコイルユニットは、箱であるケーシング(ケース)+電動機が置かれて、「エアフィルタ(乾式フィルタ)」→「空気冷却器(冷水コイル)」→「空気加熱器(温水コイル or 蒸気コイル)」→「送風機(シロッコファン)」の順番で空気が送り込まれるように出来ています。

エアハンドリングユニットとの大きな違いは加湿器がついていないことです。形としては、比較的コンパクトで床置き型か天井型になります。各部屋に分散できるよう小型に出来ているので、送風機も大きくなく、力が弱い為、エアフィルタも高性能フィルタは使用できず、抵抗の少ない粗目のフィルタになります。各部屋での冷暖房調整が可能になり非常に快適ですが、保守や掃除はそれぞれしなければいけないので、その分大変になります。

エアハンドリングユニットとファンコイルユニット以外に、「空調機設備」と「熱源設備」の機能をくっつけて小さくしたものがあります。それは、「パッケージ型空調機」になります。

家庭でも良く使われる俗に言うエアコンです。パッケージ型空調機とエアハンドリングユニットやファンコイルユニットとの大きな違いは、空気を温めたり冷やす機能の仕組みです。エアハンドリングユニットとファンコイルユニットは冷温水コイルを用いますが、パッケージ型空調機は、熱源設備と同じように「圧縮機」「凝縮器」「冷却器」の構造を用います。

パッケージ型空調機では、空冷式のヒートポンプが主流になっています。パッケージ型空調機は、フィルタ目詰まりによって空調機能の低下や室外機に結露が生じたりするので、定期的にフィルタ掃除をする必要があります。また、室外機の風通しが悪かったり、冬場に室外機に霜がついていたり、夏場に直射日光が当たっていたりすると、エアコンの効きが悪くなるので注意が必要です。

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