BLOG

水を送るポンプ

熱搬送設備としてダクトやダンパについて紹介してきました。
空気を送る管がダクトだとすると、液体(水)を送る管は「配管」で、送るのに必要なものが「ポンプ」になります。

3.熱搬送設備: ダクト、ポンプ
熱源と空間を行う目的の場所の間を配管(ダクト)などを通じて熱媒を送り熱エネルギーを移動させる設備

ポンプは一般に液体を低い場所から高い場所へ移送する機械を指します。ポンプの入り口に勢いがない水が入ってきます。そして、ポンプの回転運動を利用して、勢いをつけて水を出口に押し出します。

そのポンプの回転運動の仕組みによって、タイプが下記の3種類に分かれます。

1.軸流ポンプ: プロペラの羽根によって液体を軸方向に送り出す方法。河川排水など大容量向き
2.渦巻ポンプ: 渦巻状の筐体(ケーシング)の中にバラバラとした羽根車が入った遠心ポンプ。片吸い込み型(小容量)と両吸い込み型(大容量)がある
3.歯車ポンプ: 2個の歯車が筐体(ケーシング)の中で歯車回転して、流体を押し出すポンプ。圧力に関係なく流量が一定に保たれる

1の「軸流ポンプ」は、ファンで言う所のプロペラファンの仕組みで、2の「渦巻ポンプ」は、シロッコファンと同じように遠心力を用いた仕組みです。3の「歯車ポンプ」は粘性の強い油などの液体で利用できるため、油圧ポンプ(パワーショベルを動かす)などに用いられます。

ポンプの動力の計算は、送風機の時と全く同じで

1.ポンプの動力(軸)は、回転数の3乗(動力=圧力×流量=kv3)
2.ポンプの揚程は、回転数の2乗(圧力=1/2mv2)
3.ポンプの吐き出し水量は、回転数に比例(流量=mv)

ポンプの水量を少なく絞り過ぎると、「サージング」という現象が起き、運転が不安定になります。また液体の流れで圧力差が生まれると「キャビテーション」と呼ばれる泡の発生と消滅が起きます。キャビテーションは吐き出し水量を少し絞ると改善されることが多いです。

関連記事

コメントは利用できません。
ページ上部へ戻る