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空気清浄機の仕組み

建物全体に提供する空調機設備とは別に、個別の場所で機能させる「空気清浄機空気浄化装置)」があります。

家庭でも普及している空気清浄機ですが、日本では高度経済成長期の1960年代の四日市ぜんそくなどが起きた頃に販売が開始されました。現在はハウスダストや花粉症対策として家庭で買われることが多くなっています。

空気清浄機の仕組みは大きく下記の2種類があります。

1.フィルター式(ろ過式): 殆どのメーカーはこの方式を採用。フィルターとパワーで性能変化。
2.電気集塵式(静電式): ダイキンが採用。静電気を使って集塵。性能が高い。

1の「フィルター式」は更に「ユニット型フィルタ」と「巻き取り型フィルタ」があります。ユニット型フィルタの場合は枚数を変えてフィルタの量を調整できます。巻き取り型は大きなロール状のろ材で汚れに応じて自動で巻き取る仕組みになっています。巻き取り型は性能はそれほど高くないですが、保守管理が楽なため、業務系の空気浄化装置として広く使われています。

またフィルター式においてフィルターも種類が色々ありますが、性能が高く普及率が高いのは「HEPA」と呼ばれるフィルタになります。ただし性能が良い分、圧力損失は普通のフィルタよりも大きくなってしまうため、ろ材を織り込み、フィルタの面積を大きくすることで、通過速度を遅くして圧力損失を低く調整しています。風量の強い風がフィルタに吹き付けてしまっている場合はフィルタの前に邪魔板を取り付けることも効果的です。

またフィルター式の場合は、目詰まりする為、定期的にフィルター掃除や交換を行わないと性能が低下するだけでなく、捕集した埃などの粉塵を再飛散させてしまいます。

2の「電気集塵式」はその名の通り、高圧の電界で荷電(プラス放電)し、その吸引付着力で除塵します。性能も高く、圧力損失もすくなく、省エネで細かな粉塵まで捕集できるため、工場などで良く使われます。

空気清浄機の性能は下記の3つのパラメータで決定されます。

1.汚染除去率粉じん捕集率): 空気清浄機の入口⇒出口でどれだけ汚染除去されたかの割合(85%以下になったら限界)
2.圧力損失: 空気清浄機の入口⇒出口の全圧差
3.汚染除去容量粉じん保持容量): フィルタ寿命に達するまで(圧力損失が交換の値【初期値の2倍】に上昇するまで)に粉じんを補足する量

1の「汚染除去率(粉じん捕集率)」を測定する方法は、下記の3つがあります。

1.質量法: 粗い(プレフィルタ)のフィルタで使用
2.比色法: 中性能フィルタで使用
3.計数法: 高性能フィルタで使用

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