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清掃の基準

ここまで下記の流れで、建物内の空気・水管理の方法を見ていきました。

済1.建築物衛生行政概論: なぜ建築物内の衛生管理をする必要があるか?
済2.建築物の環境衛生: 建築物内の環境衛生がまずいと生じる問題と解決策
済3.空気環境の調整: 建築物内の空気環境がまずいと生じる問題と解決策
済4.建築物の構造概論: 建築物そのものの構造やその守るべきルールを理解する
済5.給水及び排水の管理: 建築物内の水環境を綺麗に保つための方法を理解する
6.清掃 ★いまココ★
7.ねずみ・昆虫等の防除

今回からは、まさにRivusisの主業務でもある「清掃」に関して整理していきたいと思います。

まず「清掃」の基準に関して、日本では厚生労働省の定める法律「建築物衛生法」の中で下記の2つの基準で定められています。

1.空気調和設備等の維持管理及び清掃等に係る技術上の基準【空調と略】
2.清掃作業及び清掃用機械器具の維持管理の方法等に係る基準【器具と略】

そこで書かれている清掃の基準を簡単にまとめると、

1.床の日常的な除塵定期的な床ワックスを行う【空調】【器具】
2.床カーペットは日常除塵に加えて、必要に応じてシャンプークリーニング(専用機械があります)、染み抜きを行う【空調】【器具】
3.日常清掃以外の場所(高い場所、外窓など)は6ヵ月に1度定期清掃を行う【空調】【器具】
4.廃棄物(ゴミ)は衛生的で効率的な方法でスピーディーに処理【空調】【器具】
5.清掃器具(モップなど)や保管庫は定期的に点検、整備【器具】
6.ゴミ保管庫は定期的に点検、補修、消毒【器具】
7.作業計画作業手順書を作成【器具】
8.作業計画、作業手順書を基に3ヵ月に1度、現場チェック【器具】
9.清掃用機械(ウォッシャーなど)は6ヵ月に1度、点検【器具】

上記の7と8に書いてある「作業計画」とは清掃仕様を受けて、各スタッフの割り振りをしたものになります。例えば、ホテルの日常清掃で言えばスタッフの習熟度に応じて1部屋あたりの完了時間から1日のスタッフの担当部屋数を決めます。当然、曜日による稼働変動なども考慮に入れて人員の割り振りを行わなければいけません。

作業計画は一度作ればおしまいといったものではなく、スタッフの習熟度や清掃場所における状況に応じて常にアップデートをかけ続けるものになります。

習熟度の高いスタッフの通常かかる作業時間を「作業標準時間」と言います。

作業の管理は下記の2種類あります。

1.スケジュール管理: 作業計画に基づき、「時間」管理する
2.作業管理: 作業計画に基づき、「品質」(出来栄え)管理する

また7と8の同じ場所に書かれている「作業手順書」は作業マニュアルのことです。作業手順書の項目としては下記が書かれています。

1.作業名
2.作業項目
3.作業手順
4.使用する資機材(数)
5.作業時の注意事項
6.完了の状態(品質)

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