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外気温と湿度による人への影響

前回に引き続き、外気温による人への影響について更に整理したいと思います。

基本的に、体内の温度が下がってしまうと身体の機能が正常に動かなくなるため、身体的には緊急事態となります。そのため、皮膚などの身体表面で外気温との温度差をなるべく少なくして放熱を防ぐという自動調整を行っています。ただし、それが1日の中で外気温の変化が何度も変わってしまう状況になると、自動の体温調整機能もイかれてしまいます。

例えば、「夏場の冷房」です。冷房をあまりにも効かせ過ぎると、外気温との温度差が増えすぎて、体温調整を急激に変化させなければいけなくなります。外に出たら汗をかくように血管を拡張させ、部屋に入ると血管を収縮しようとするので、調整に負担がかかり、身体がだるくなったり、喉が痛くなったりしてしまいます。

これが冷房病です。この症状は、男性よりも女性に多くみられます。外気温と部屋の温度差を7℃以内にして、エアコンの風を直接人に当たらないように調整して、最も影響の受けやすい「足」をなるべく素足にしないようにすることが冷房病の予防になります。

外気温は、高温時よりも低温時の方が身体に対して直ぐに反応がありそうです。当然、高温時に脱水症状になることは防がなければいけませんが、低温時は体温調整だけでは限界となる場合(氷点下30℃など)もありますので、身体の自動調整機能の限界も知りながら建物内の環境管理を行う必要があります。

また、温度だけでなく、湿度による影響についても整理したいと思います。湿度も高くても低くても良くありません。具体的には、湿度が低いと以下の悪影響が発生します。

1.静電気が発生しやすい
2.ウィルスの空気感染がおこりやすい
3.鼻やのどの粘膜が乾燥しやすい
4.アトピー性皮膚炎や気管支喘息の人の症状がひどくなりやすい

一方で、湿度が高すぎると以下の悪影響が発生します。

1.不快感を感じる
2.建築物に結露が生じる
3.カビやダニが発生しやすい
4.建材の腐食がおこる
5.アレルギー疾患が発生する

次回から体内の温度調整について、更に深堀っていきたいと思います。

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