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「人が感じる温度」の測定の仕方

前回、6つの「温熱環境要素」について紹介しました。この要素が複合されることで人は「暑い」と感じたり、「寒い」と感じたりします。その組み合わせの式の例が下記になります。

1.温度環境指数/有効温度(暑い、寒いの指標): 乾球温度・湿球温度・気流
2.新有効温度(暑い、寒いのバージョンアップ版指標): 乾球温度・湿球温度・気流・黒球温度・作業強度・着衣量
3.不快指数(湿度が高く不快に感じる指標): 乾球温度・湿球温度
4.WBGT指数(暑い、寒いの指標+グローバル温度計): 乾球温度・湿球温度・黒球温度

「乾球温度」は通常の温度計です。
「湿球温度」は先っぽを水で湿らせた温度計です。
黒球温度」を測る「グローバル温度計」はまさに黒い球の中に温度計が入っている輻射熱を測るものになります。
WBGTのWBというのは、Wet-Build Temperature(湿球温度)、GTというのはGlobal Temperature(黒球温度)の略になります。

「寒い」に対しては、皮膚温度を調整しなるべく体内からの熱放射を防ぐということを紹介しましたが、「暑さ」に対して、汗をかいて蒸発熱で熱を逃がすことができなくなるとどうなるかについてもう少し紹介したいと思います。

まず、汗というのは、汗腺という場所から汗が出るのですが、下記の2種類の汗腺があります。

1.エクリル線: 全身にあり体温を下げる為の汗腺。アセチルコリンや交感神経によって発汗される。
2.アポクリン腺: 腋窩、外耳道、鼻翼、乳輪や外陰部にある汗腺。性ホルモンに影響を受け、体温調整には寄与しない。

上記の「エクリル線」から汗を出して、体内の熱を蒸発熱によって逃がします。しかし、この蒸発熱や放熱が上手く機能しなくなってしまうと、体内温度が上がってしまい、「循環不全」や「電解質異常」など身体に問題が発生してしまいます。

これを「熱中症」といい、下記のように段階的に症状の強度が上がります。

1.熱失神(軽め): 皮膚血管の拡張により血圧が低下し、脳血流が減少して起こる一過性の意識消失
2.熱痙攣(軽め): 低ナトリウム血症による筋肉のけいれんが起こった状態
3.熱疲労(中くらい): 大量の汗により脱水状態となり、全身倦怠感、脱力、めまい、頭痛、吐気、下痢などの症状が出現する状態
4.熱射病(かなりヤバい): 体温上昇のため中枢神経機能が異常をきたした状態
5.日射病(かなりヤバい): 太陽光によって体温上昇を起こし、中枢神経機能が異常をきたした状態

失神や痙攣と聞くと、かなりひどい症状のように思いますが、熱中症に関しては軽症になります。逆に、「熱疲労」の方がひどく、更に「熱射病」「日射病」が一番重症です。

熱疲労」は、循環不全によって全身の臓器が上手く機能していない状態になります。青白い顔になり汗が大量に出て頭痛、疲労感、めまい、吐き気などが起こります。

熱射病」までいくと、体温が40℃以上となり脳に障害が出始めます。自力で体温調整が不能となり、急激な体温上昇で危険な状態になります。全身を冷やすことが一番の処置になります。

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