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5.152019
自然換気と機械換気の違い
良い空気環境を保つ為の方法として「換気」を紹介しましたが、換気は大きく「自然換気」と「機械換気」の2種類に分かれます。
「自然換気」は、その名の通り動力を使わないで、風圧力や室内外の温度差を利用して換気する形式です。窓を開けて換気するのも自然換気です。自然換気が有効なのは、開口部が大きく開けることが出来、比較的天井の高い場所になります。
自然換気の換気量は下記の要素で変動します。
1.風速: 室外の風速・有効開口面積に比例
2.空気圧の差: 開口部前後の圧力差の平方根に比例
3.温度差: 内外空気の温度差(密度差)の平方根に比例
温度差を利用した換気は、空気の対流の部分でも紹介しましたが、暖かい空気は冷たい空気よりも密度が小さい為、冷たい空気は暖かい場所に流れ込みます。例えば、夏場クーラーの効いた部屋で窓を開ければ、冷たい空気が外に出ていき、冬場暖房の効いた部屋で窓を開けると、冷たい空気が外から入ってくるということです。
これを利用した換気窓として、床に近い場所に換気窓を付け、冷たい空気を中に入れ、天井に近い場所に換気窓を付け、部屋で暖められた空気を外に出す方法があります。
一方、動力を使った換気が「機械換気」になります。機械換気は下記の3つに分類されます。
1.第一種機械換気: 給気【機械】 排気【機械】 例.どの部屋もOK
2.第二種機械換気: 給気【機械】 排気【自然】 例.手術室、ボイラ室
3.第三種機械換気: 給気【自然】 排気【機械】 例.感染症室、ゴミ処理場
換気力は【機械】>【自然】の為、第二種機械換気であれば、特定の綺麗な空気の給気がガンガン入ります。すると室内の空気圧は高くなり、自然換気側から汚染空気が入らないようになります。
一方、第三種機械換気であれば、排気して良い場所へガンガン排気します。(感染症室などは確実に排気して良いようにダクトを分けて排気しなければいけません。)すると室内の空気圧は低くなり、自然換気側から綺麗な空気が入ってきます。(この時、外気の取り入れ口は高い位置にしておくことが大事です。)
第一種機械換気であれば、バランスの調整が図れる為、どういった部屋タイプでも使うことができます。
オフィス系のビルの場合は、ビル内のトイレの排気量と外気取り入れ量が同じになるように設計されています。