BLOG

湿度と結露

空気環境における熱の移動の次は、湿度についての管理について整理します。
湿度とは空気中の水分量の度合いのことですが、正確には2つの湿度で表されます。

1.絶対湿度: 1kgの空気中に何kgの水分が含まれているかの度合い
2.相対湿度: ある温度の空気のMAXで入れる水分量(飽和水蒸気量)にして何%くらい水分が含まれているかの度合い

同じ室内であれば空気は水分と共に循環されるので、絶対湿度はほぼ同じ量になります。ただし、相対湿度は同じ室内でも寒い場所や温かい場所がある為、場所ごとに%の分布が異なります。逆に室内の温度がどの場所も一定であれば、相対湿度も同じになります。

ただし、室内において一定に保ちにくい場所があります。それは、外気と触れる境界線です。例えば、窓や壁になります。特に冬場は外気と室内の温度差は大きくなり、その境界線である窓や壁は室内の温度よりも下がってしまいます。

そうすると、室内では問題なく空気中に存在できていた水分が、窓表面などで温度が下がり、MAXで空気中に存在できる水分量が減り、水として現れてきます。これを「表面結露」といいます。表面結露を防ぐ方法は、下記の方法があります。

1.窓に2重ガラスや断熱戸を入れる
2.室内の温度分布の差をなるべく抑える
3.家具と壁に隙間をつくり気流を通す
4.水蒸気の発生を抑える
5.適度に換気をする
6.露点温度以下の場所をつくらない

また厚手のカーテンを用いると、カーテンと窓の間の温度と室内の温度差が大きくなり、表面結露が多くなってしまいます。

結露もただ、窓に水分がついているだけであれば、特に気にする必要もないのですが、そうではありません。その結露の水分は、「カビ」「ダニ」「腐食」を発生させ、「人に害を及ぼす空気(後編)」でも紹介したように、ハウスダストにより室内の人の健康を害してしまいます。
次回は、結露でも表面結露とは別の、「内部結露」について整理してみたいと思います。

関連記事

コメントは利用できません。
ページ上部へ戻る