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7.192019
配管内の水の問題を防ぐ技
建物内に水を供給する上で、様々な問題を防ぐ必要があります。問題の代表として下記の2つがあります。
1.汚水
2.配管破壊
まず、1の「汚水」を防ぐ上で下記の3つがポイントです。
1.クロスコネクションを絶対にしない
2.吐き出し口の空間を十分に空けて、逆サイホン作用を防止する
3.(吐き出し口が空けれない時は、バキュームブレーカーを取り付ける
「クロスコネクション」とは、飲料水用の配管とその他の雑用水や下水などの配管を繋いでしまうことです。逆止弁などで水が混ざらないように工夫してもダメです。飲料水用の高架水槽と雑用水用の高架水槽を繋ぐのもアウトです。水道法でも禁止されております。
次に、防がなくてはいけないのが「逆流」です。給水管の管内が負圧になると、吐き出した水を吸引するようになり、水が逆流してしまいます。これを逆サイホン作用と呼びます。一旦吐き出されて使用された水が逆流してしまったり、トイレの汚い水が逆流してしまうと配管内に汚い水が回ってしまい大変です。
これを防ぐ方法が、「吐き出し口の空間を空けること」と「バキュームブレーカー」になります。「吐き出し口の空間を空けること」とは、洗面所など水を溜めておける場所(水受け容器と言います)に水が満水になっても、蛇口にその水が当たらないように十分に空間を作っておくことを意味します。「バキュームブレーカー」とは、トイレやシャワー、食器洗浄機、電気洗濯機など吐き出し口の空間を空ける事ができない場合に、配管内に設置する負圧が生じると閉じる逆止弁です。
また、2の「配管破壊」を生じる原因として「ウォーターハンマー」があります。水は空気と違って非圧縮の為、液体が充満している場所で急に弁を閉めたりすると、急激な圧力上昇が起こり、一気に勢いのある水が一部に流れると途轍もない圧力で「ドーン」という音と共に配管にぶつかります。これをウォーターハンマーといいます。言うならば、夏場プールの飛び込み台から勢いよく身体全体で水面に叩きつけられる衝撃が膨れ上がった感じです。
防止する対策としては、水の流速を2.0m/s以下に抑えることや揚水配管の横引き管を低くする、ゾーニングをして低層階の水の圧力を抑えることが挙げられます。