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人に害を及ぼす空気(後編)

前回に引き続き、人に害を及ぼす空気の続きです。

8.ハウスダスト: 喘息、アレルギー疾患 【発生要因:粉塵、ダニ】
9.微生物: 過敏性肺炎 【発生要因:超音波加湿器】

まず、「8.ハウスダスト」ですが、主に室内のダニが原因となります。その中でも、ヒョウヒダニによる粉じんが影響します。ダニは高温多湿を好み、夏に多く発生して、ダニの死骸や糞などが蓄積された秋口(気温と湿度が下がり、ダニが大量に死にます。)に室内に最大化され、アレルギーとなって身体に症状が出ます。

アレルギーは、花粉症などを始めとしたアレルギー性鼻炎、アトピー皮膚炎、気管支喘息などの症状として出てきます。アレルギー体質の人は、全てのアレルギー物質(アレルゲン)に反応するではなく、特定のアレルゲンに対してのみ反応します。他の空気汚染物質と異なるのが、量と症状の関係が一定ではなく、アレルギー患者の状態に左右することが多いことです。

アレルギーの原因となるアレルゲン(ダニ)対策としては、下記が挙げられます。

1.室内の温湿度を適正にする
2.ダニの増殖を促すカーペットを必要以上に使用しない
3.清掃管理を十分に行う
4.ダニ・カビ・ペットの毛・花粉は空気清浄機で除去する

最後に、「9.微生物」は「細菌」と「真菌」が主に原因となります。
細菌は、原核生物でサイズも1μmほどです。一方、真菌は人の細胞と同じ真核生物でサイズも5μmほどになり、細菌よりも5倍近く大きくなります。事務所などの室内では細菌濃度が真菌濃度よりも高く存在します。

また事務所などの建物よりも地下街などの室内の方が、更に細菌や真菌の濃度が高くなります。身体への影響としては、ハウスダストと同様で、アレルギーの原因となります。真菌の主なものとして、カビがあります。カビは冬に結露した壁や窓に多く発生します。また加湿器なども適宜掃除をしないと、真菌(カビ)が発生し、エアロゾル(気体中に浮遊する液体や固体)として室内にまき散らしてしまう恐れがあります。

加湿器や空気清浄機によって増殖した菌によっておこる症状として「過敏性肺炎」があります。肺の間質と呼ばれる肺胞や気管支、毛細血管をつなぐ部分に真菌や細菌によってアレルギー反応が起きる症状です。特に、高温多湿の夏に真菌が増殖する為、夏場に発症しやすいです。

貯水槽や貯湯槽、排水管など水回りの清掃や空気清浄機のフィルタ掃除などを定期的に行い、空気の中に真菌や細菌がまき散らされないように処理することが予防となります。

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