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ゴキブリの生態と防除

3つ目の建物内に侵入する害虫は「ゴキブリ」です。

見るだけでも不快感を持つゴキブリですが、細菌の繁殖などの被害も起こします。飲食店やホテルなどで発生すると風評による影響も小さくありません。

まずはゴキブリの種類と生態を整理しましょう。

1.チャバネゴキブリ
 -国内で最も多く存在
 -生息場所: 飲食店、病院など(暖房があれば冬も越せる)
 -大きさ: 小型(1.5cmほど)
 -色: 黄褐色
 -卵鞘: 30~40個の卵が入っている(1匹が平均5回卵鞘を産む)
 -成長期間: 220日(20℃)→60日(25℃)→45日(27℃)

2.クロゴキブリ(近似種がキョウトゴキブリ)
 -関東から九州に存在(北海道や東北にはいない)
 -生息場所: 一般住宅、下水道、側溝
 -大きさ: 大型(3~4cm)
 -色: 艶のある黒色

3.ヤマトゴキブリ
 -生息場所: 屋外(半野生)、農村、郊外の木造住宅
 -大きさ: 小型
 -色: 艶のない黒色

4.ワモンゴキブリ(近似種がトビイロゴキブリ)
 -生息場所: 熱帯系、九州、暖房完備のビル
 -大きさ: 大型(3~4.5cm)
 -色: 赤みを帯びた黄褐色

ゴキブリの生態として、夜間に活動し食事をします。また、人間と同じように24時間の体内時計で動いているようです。

よく知られているように隅っこで活動し、壁から5cmほどの隙間にいる事が多いです。ゴキブリは卵から幼虫になったら、直ぐに成虫になります。(不完全変態)

こうしたゴキブリを見つけたら、どのように防除したら良いのでしょうか。特に飲食店では死活問題です。まずはねずみ同様に、ゴキブリの餌となるものは外に置いておかない前提で、下記の薬剤処理を行います。

1.残留処理: 蚊にも効く有機りん剤やピレスロイド剤を壁や隙間に散布
2.直接処理: バルサンなどの室内噴霧剤(ジクロボス)を充満させる(部屋にいない場合は残効性はないので効果が薄い)、ピレスロイドをスプレーでかけて隅っこから追い出す(フラッシング効果)
3.粘着トラップ: ゴキブリホイホイを棚の下や壁の隙間に仕掛ける
4.毒餌処理: ゴキブリの糞がある場所(ローチスポット)に的確に数か所設置、他の餌を除去する

まずは常日頃から粘着トラップを事前に仕掛けておき、定期的にゴキブリの捕獲数を確認することが重要になります。その捕獲数からゴキブリ指数を算出して、適切な防除対策を検討します。

出来る限り薬剤に頼らない形で防除を進める事が重要になります。(とはいえ発生したら、発生場所の直接処理はしなければいけないと思いますが。。)

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