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7.172019
貯水槽について
給水方式が「受水槽方式」の場合、受水槽や高架水槽、圧力水槽など水を溜めておく「貯水槽」が必要になります。貯水槽の水はシャワーを浴びたり、口に入る水の為、水質が汚染されないような下記の注意が必要になります。
1.貯水槽は建物の躯体を利用してはいけない(個別の水槽でなければいけない)
2.全面点検ができるように、壁・床からは60cm以上、天井部分は100cm以上のスペースが必要
3.貯水槽の天井は1/100以上の勾配をつけて、外からの水が落ちるようにする
4.貯水槽の天井の蓋(マンホール)は60cm以上で鍵をつける
5.貯水槽の本体や内側の塗料は、水質に影響がないように設計する
6.貯水槽に水を流し込む吐き出し口から15cm以上スペースを空けて、オーバーフロー管を設置する
7.オーバーフロー管には弁を設けない、排水する出口に防虫網(12メッシュ以上)を設ける
高架水槽を用いて、上から給水する場合は、高架水槽の水が少なくなってきたら水位を電極で判定し、受水槽の横に設置してある揚水ポンプが起動するようになっています。
貯水槽の本体は中の水の水質に影響を与えてはいけない為、材料には注意が必要です。貯水槽の材料としては下記が挙げられます。
1.FRP(繊維強化プラスチック):貯水槽の主流材料
<メリット>軽い、耐食性があり衛生的
<デメリット>機械的強度が弱い、藻が繁殖しないように照度率を0.1%以下にする必要がある、紫外線に弱く強度が経年劣化する
2.ステンレス鋼
<メリット>強度がある、耐食性に優れる、外観が綺麗
<デメリット>塩素によって水の入っていない上部で腐食が発生するリスクがある
3.木
<メリット>狭い場所の搬入・組立が容易、断熱性に優れる(結露しない)
<デメリット>形状が円か楕円に限定される
4.鋼
<メリット>加工性に優れコストが低い、強度がある、耐震補強が必要ない
<デメリット>錆が発生する為、防錆処理被膜を点検する必要がある(被膜がなくなると錆びる)