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8.132019
汚れとは
清掃するにあたって、建物が「なぜ汚れるか」を知っておく必要があります。汚れる原因は下記の2種類になります。
1.自然的な汚れ
2.人為的な汚れ
ただ殆どの原因は2の「人為的な汚れ(人が使用したことによる汚れ)」です。汚れの種類としては下記が挙げられます。
1.粉状汚れ: 汚れの殆どの原因、ほこり
2.水溶性汚れ: 水を含む汚れ(汗、しょうゆなど)、水で拭き取ることが可能
3.油溶性汚れ: 油を含む汚れ(油のついた機械や肉などの油汚れ、手垢など)、洗剤で拭き取る
4.固着汚れ: ガムなどの固まった汚れ
5.カビ
6.錆
1の「ほこり」は、外から建物内に靴などについた土壌の粉末が持ち込まれ、更に人の衣服についた綿埃が落ちることで発生します。
ほこりも粒径が小さいものは、地面に落ちずふわふわと空気中に浮遊してしまいます。これを浮遊粉塵と呼びます。空気清浄機などで除去しなければいけません。
ほこりを掃除する方法としては、下記のいくつかの方法があります。
1.はたく: 埃が舞い散る為、良い方法ではありません。(昔はパタパタと埃をはたいていました。)
2.おがくずを使う: ロシアの地下鉄などでは業務用掃除機が使えない場所でおがくずで掃除をしています。埃が舞い散らずくっつくので便利です。
3.乾拭きする: 微量のほこりであれば、乾いた雑巾の乾拭きで拭き取れます
4.ダストコントロールを使う: 特別な油を20%ほどつけたモップ(ダスキンなど)で拭き取ります。ほこりは良く取れます。(埃以外の水汚れや油汚れは取れません。)
5.ダストクロスを使う: 化学繊維を使ったモップ(クイックルワイパーなど)で拭き取ります。ダストコントロールと異なり油がない為、床面を傷めません。
6.真空掃除機を使う: 掃除機のことです。通常の清掃業務のメインはこの掃除機を使います。
ほこりの発生を抑える方法としては、下記があります。
1.ほこりを外から入れない: 玄関にエアーシャワーをつける、回転式扉にする、入り口にマットを敷く
2.室内でのほこりの発生を防ぐ: 作業服や内装設備は埃がでにくいものにする、ゴミ箱はフタがついているものにする
ほこり以外の汚れとして、2の「水溶性汚れ」に関しては、水拭きや水洗いで汚れを取ります。3の「油溶性汚れ」は界面活性剤をメインとする洗剤を用いて水拭きすればOKです。
こうした水溶性や油溶性の汚れを防ぐ方法として、下記があります。
1.ツルツルした表面の家具を用いる: 粗い表面の場合、汚れが付着すると除去しにくい
2.水に強い家具を用いる: 水拭きで汚れが取れやすい
3.疎水性の家具を用いる: 水を弾く素材にしておけば、汚れが染み込みにくい(一方で油汚れが付着しやすい)
全ての家具を上記のように設定することは難しいですが、汚染度の高い場所(頻繁に汚れやすい場所)に関しては、1~3を意識して設備設計するとメンテナンスが楽になります。