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水を送る配管

熱搬送設備の中で、液体(水)を送る勢いをつけるポンプについて前回紹介しましたが、今回はその液体(水)が通る管、「配管」について整理したいと思います。

液体を通す配管は、空気を通すダクトと異なり、錆による腐食耐食に気を付けなければいけません。配管の種類としては下記があります。

1.SGP(Steel Gass Pipe)白管: 亜鉛メッキ塗布された炭素鋼鋼管 ※消火水用配管
2.SGP黒管: 防錆塗装のみ塗布された炭素鋼鋼管 ※蒸気配管
3.ステンレス鋼管: 耐食性が強い、SGPより価格は高い
4.ポリエチレン管: 耐食性が強い、柔軟に曲がる、接手が溶着で安定、ただし工事費用は高い ※最近、公共水道管にも使われている

液体が通る配管は、空気が入ると腐食が進みやすく、何年も使っていないトイレや浴室の排水管など水を流していないと配管に穴が空いてしまうことがあります。

また、密閉の循環型の場合(例えば空調の冷温水など)も冷温水を何度も交換していると、一見新鮮な水になって良い気がしますが、逆に新しい水の方が含まれている酸素の量が多く、水が酸性になりやすく、配管の腐食を進行させてしまうので注意が必要です。そのため、メンテナンスとして密閉系の循環水には「脱酸素剤」や「脱気装置」を定期的に使って、水中の酸素濃度を下げて、配管の錆を防ぐ方法があります。

配管の通し方として、下記の2つのパターンがあります。

1.ダイレクトリターン方式: 各部屋に水を順番に供給していき、一番遠くの部屋でUターンして、そこから順番に排水していく方式
2.リバースリターン方式: 各部屋に水を順番に供給と排水を同時に繋いでいく方式

ダイレクトリターンの場合は、一番遠くの部屋からの排水管が最も長くなり、一番近くの部屋の管が最も短くなります。そのため圧力差が生まれ、空調の効きが場所によって変わってしまうなどの現象が起きます。その点、リバースリンターンの場合は、どの部屋からの配管も同じ長さとなり、圧力差が生じにくく安定します。

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