BLOG

換気用熱交換器とは

これまで紹介してきた「空気調和設備」の多くは、熱交換器になります。
なぜならば、熱交換器とは「保有する熱エネルギーの異なる2つの流体間で熱エネルギーを交換する為の装置」だからです。

例えば、先に紹介した熱源設備の「ボイラ」は、水を沸騰させてその蒸気を別の熱エネルギー(温水など)に変換します。
また、空調機設備である「エアハンドリングユニット」や「ファンコイルユニット」も冷温水コイル(水)から冷暖房(空気)に熱を交換しており、これも熱交換器となります。

またその他にも、空気と空気の熱交換器もあります。換気用の熱交換器と呼ばれ、下記の2種類が挙げられます。

1.全熱(顕熱+潜熱)交換器
2.顕熱交換器

1の「全熱交換器」は、室内の排気と取り入れた外気の間で全熱(顕熱+潜熱)を交換して、熱と共に水分を交換します。これによって排気の熱回収を行い、換気による熱負荷を下げ、省エネ効果になります。夏場が高温多湿な地域において、効果が出ます。

一方、2の「顕熱交換器」は、全熱交換器と異なり、温度のみを交換します。熱交換器に湿度は通さない樹脂を使用しており、潜熱(水分)は熱交換しません。寒冷の地域の熱回収やミストやダストが多い工場(水分をそのまま外に排出してくれる)、水分の回収を必要としない厨房や温水プールでの熱回収に効果を発揮します。水分をそのまま外に排出するので、顕熱交換器の場合は、冬場に排気が低温多湿となり、夏場には取り入れ外気が低温多湿となる為、結露が起きやすくなります。

関連記事

コメントは利用できません。
ページ上部へ戻る