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送風機とは

空調機設備の中にも組み込まれる「送風機」について詳しく見ていきたいと思います。まず、送風機とはその名の通り、風を送る機械になりますが、パワーによって大きく2種類に分類されます。

1.ファン: 圧力9.8kPa未満
2.ブロワ: 圧力9.8kPa以上

空調機設備の中に組み込まれる送風機の多くは、ファンになります。一方、ブロワは落ち葉を吹き飛ばしたりする清掃道具など強力な風が必要な時に使われます。

送風機は羽根車の回転運動によって、気体(空気)に運動エネルギーを与える機械です。エネルギーの式から

1.送風機の動力(軸)は、回転数の3乗(動力=圧力×風量=kv3)
2.送風機の全圧は、回転数の2乗(圧力=1/2mv2)
3.送風機の風量は、回転数に比例(風量=mv)

なので送風量が多すぎる場合は、回転数を下げると送風機の必要エネルギーは減り、省エネになります。送風機の筐体(ケーシング)自体を小さくするだけでは、必要エネルギーは内部抵抗によって余計に増えてしまいます。

また送風機の構造によって下記のように分類されます。

1.遠心送風機: 羽根の遠心力で圧力を上げる送風機
 1-1.多翼ファン(シロッコファン): 小型で大風量、ただうるさい、空気調和用(換気扇など)に多く活用
 1-2.後向きファン(ターボファン): 高速回転、高い圧力、1枚の鉄板で後ろ向きの羽根のファン
 1-3.翼型ファン: 高速回転、高い圧力、羽根が飛行機の形状に似ている
2.軸流送風機: 羽根車の軸方向に空気を流す送風機(扇風機のイメージ)
 2-1.プロペラ型: 換気扇のように羽根が露出、大風量、開放型冷却塔で多く活用
 2-2.チューブ型: 羽根車が筒の中に入っている、直線的に接続可能
 2-3.ベーン型: 羽根車の上or下に室内羽根をつけて、最も高圧力・高効率
3.斜流送風機: 遠心送風機と軸流送風機の間の形状(斜めの形状)、ダクトにつけやすい
4.横断流送風機: 羽根車の一方の半径方向から吸い込み、直角の半径方向から送風する、小風量・低圧力効率は悪い

また、送風機の「静圧」と「風量」の関係を示す特性曲線というものがあります。風量が多くなると(大変なのでその分パワーである)静圧が下がり、風量が少なくなると(楽になる為)静圧が上がります。送風量を変化させたい時は、インバータで調整できます。

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