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建物にかかる荷重

建物には力つまり重み(荷重)がかかります。この荷重について整理すると下記が挙げられます。

1.鉛直荷重: 重力(縦)方向の荷重
 1-1.固定荷重: 建物(枠)自体の重さ
 1-2.積載荷重: 家具、物品、人(中身)の重さ
 1-3.積雪荷重: 屋根に積もる雪の重さ
2.水平荷重: 横方向の荷重
 2-1.地震力: 地震による横方向の荷重(「建物全体の重さ」に比例して大きくなる)
 2-2.風圧力: 風による横方向の荷重(「建物の高さ」に比例して大きくなる)

1の鉛直方向の力に対して適切に対応する方法としては、建物が垂直に「バランスよく地面に力がかかる」ようにすることです。例えば、柱や壁の位置が階数ごとに同じ場所にあるように設計します。

2の水平方向の力に対しては、建物の骨組みや壁、梁などを上手く配置することです。また建物の「重心」と「剛心」を近づけることも大事です。剛心とは、建物の頑丈な部分の中心です。

例えば、L字型の建物であれば、重心が真ん中にあるのに対して、剛心がL字の為、斜め隅に位置します。すると、重心と剛心が離れてしまい、地震などで揺れやすくなってしまいます。一方、四角い建物であれば、重心と剛心がほぼ同じ場所になるので、地震の揺れに対して強くなります。重心と剛心の距離を「偏心率」という数字で測ります。また、窓が多い建物は水平方向の力に対して弱い建物になってしまいます。

また、そうした荷重に対して対抗するために「梁」などの支え方として下記が挙げられます。

1.片持支持: クレーンなど片側のみ固定されている状態の梁
2.単純支持: 片側側がピン(回転はする)、片側はローラーピン(回転して更に横動きをする)
3.3ピン支持: 両側がピン(回転はする)、中央にもピン(回転はする)

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