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人がモノを見る上で必要な光

建物の内部で必ず必要となってくるのは、空気以外に光があります。光が無ければ、モノが見えずに作業が出来ません。では、今回も身体が光をどのように認識して、モノが見えるのかについて整理したいと思います。

まず光を測定する上で、下記の4つの物差しがあります。

1.光束: 単位時間あたりの光の量
2.光度: ある方向への光の強さ(光束の立体角密度)
3.照度: 単位面積あたりに入射する光束
4.輝度: ある方向から見た単位面積あたりの明るさ

分かりづらいように見えますが、視点を明確にすれば簡単です。

1と2は「光」という文字が入っていますので、光の元となる光源が視点となります。光源から発している光の量を全方位でカウントしたのが「光束」で、ある角度方向だけカウントしたのが、「光度」です。一方、3と4は光源からモノにぶつかった時の視点となります。モノにぶつかった時の光の量が「照度」で、そこから反射された光の量が「輝度」になります。

この光によって人間は目を通してモノを見ることができます。目の中にある網膜に下記の2つの細胞があり、そこで光を感じて神経に伝達しています。

1.桿体細胞: 網膜全体に拡がっており、約1億2,500万個存在。暗い時にスイッチが入る。
2.錐体細胞: 網膜の中心に集まっており、約600万個存在。明るい時にスイッチが入る。

1の桿体細胞は、光をとり入れる機能に特化した暗闇専用の細胞になります。ですので、感度は錐体細胞よりも500倍ほど高いですが、色を識別したりする能力はありません。

一方、2の錐体細胞は、光をとり入れる機能を下げている代わりに、色の識別機能である解像度が非常に高くなります。赤や青、緑といった三色を理解できるのは、錐体細胞のお陰になります。

それぞれの細胞は光の強さによってスイッチが切り替わり、暗い時は桿体細胞、明るい時は錐体細胞にスイッチが入ります。ただ、切り替わりには多少時間がかかり、暗→明は2分程で桿体細胞から錐体細胞に切り替わる(明順応)のですが、明→暗は40分程、錐体細胞から桿体細胞に切り替わる(暗順応)のに時間がかかります。発動(On)する桿体細胞の数が多いためと考えられます。暗くなると、桿体細胞に切り替わるだけでなく、目の入り口である瞳孔も光を多く取り入れようとして大きく開きます。

建物内部の照明が十分に明るくないと、錐体細胞が上手く機能せず、解像度が低くなり、モノがはっきり見えにくくなってしまいます。ですので、照明を十分に明るくして、対象物を大きくして、対象物はなるべく動いていない静止状態に、更に対象物周辺の色味のコントラストがはっきり分かれるようにすれば、対象を間違えずに認識しやすくなります。業務作業を効率的にする上でも重要なポイントとなります。

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