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ねずみの生態と防除

建物内に侵入する動物・害虫の一つ目は「ねずみ」です。

ねずみが建物内に入ると、糞尿によって細菌が増殖して不衛生になり臭いもしてきます。更に木材やプラスチックなどを建材を噛みちぎってしまいます。

ねずみで覚えるべき種類は下記の3種類です。各ねずみの特徴を整理します。

1.ドブネズミ
 -3種類の中で一番大きい(22~26cm、500g超すものもある)
 -食べるモノ:雑食(特に肉など動物性たんぱく質を好む)
 -排水溝から侵入する(泳ぎが得意
 -高いところは苦手、地下や低層階にいる
 -獰猛
 -警戒心は弱く(鈍感)で、防除はやりやすい

2.クマネズミ
 -3種類の中で真ん中の大きさ(15~23cm 100~200g程)
 -食べるモノ:植物(動物性の餌も食べる)
 -都心の大型ビルに出没する
 -運動神経が良い、パイプ・電線など高いところも渡る事ができ、どこからでも侵入する
 -警戒心が強く、毒餌もなかなか食べず防除が困難

3.ハツカネズミ
 -3種類の中で一番小さい(6~9cm、10~20g程)
 -食べるモノ:種子
 -農村に出没、ビル内にはそれほど多くない
 -好奇心旺盛、トラップにかかりやすい

上記のねずみが建物内に出没した場合は、どのように対処したら良いでしょうか。薬剤の前に下記を心がけてください。

1.ねずみの餌を断つ
2.通路を遮断する
3.巣を作らせない

上記をやらずに、薬剤を撒いてもあまり効果が出ません。この3つの環境を整えたら、下記の薬剤を使います。

1.殺鼠剤: ねずみを駆除する目的で作られた薬剤(抗凝血性殺鼠剤急性毒剤の2種類がある)
 -クマネズミは警戒心が強く殺鼠剤は食べない
 -毒の量が多いと喫食が減る、毒の量が少ないと喫食は増えるが効果が落ちる
 -クマリン系殺鼠剤は抗凝血性殺鼠剤で1週間以上、配置できる(1週間ほどでちょっとずつ効いてきて血液が固まり出血死する)
 -急性殺鼠剤は2日~3日間配置する(1回食べるとネズミが死ぬ)
 -粉剤(餌に混ぜる)、固形剤(そのまま置く)、液剤(水と混ぜる)の3タイプがある

2.忌避剤: ねずみを近づけないことを目的とした薬剤(建物から追い出すことは出来ない)
 -シクロヘキシイミド、カプサイシンがある

薬剤はやたら滅多に配置するのではなく、「ラットサイン」と呼ばれるねずみの痕跡(糞尿、臭い、足跡など)から行動範囲を分析(証跡調査法)して配置することが重要です。

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