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8.282019
ねずみの生態と防除
建物内に侵入する動物・害虫の一つ目は「ねずみ」です。
ねずみが建物内に入ると、糞尿によって細菌が増殖して不衛生になり臭いもしてきます。更に木材やプラスチックなどを建材を噛みちぎってしまいます。
ねずみで覚えるべき種類は下記の3種類です。各ねずみの特徴を整理します。
1.ドブネズミ
-3種類の中で一番大きい(22~26cm、500g超すものもある)
-食べるモノ:雑食(特に肉など動物性たんぱく質を好む)
-排水溝から侵入する(泳ぎが得意)
-高いところは苦手、地下や低層階にいる
-獰猛
-警戒心は弱く(鈍感)で、防除はやりやすい2.クマネズミ
-3種類の中で真ん中の大きさ(15~23cm 100~200g程)
-食べるモノ:植物(動物性の餌も食べる)
-都心の大型ビルに出没する
-運動神経が良い、パイプ・電線など高いところも渡る事ができ、どこからでも侵入する
-警戒心が強く、毒餌もなかなか食べず防除が困難3.ハツカネズミ
-3種類の中で一番小さい(6~9cm、10~20g程)
-食べるモノ:種子
-農村に出没、ビル内にはそれほど多くない
-好奇心旺盛、トラップにかかりやすい
上記のねずみが建物内に出没した場合は、どのように対処したら良いでしょうか。薬剤の前に下記を心がけてください。
1.ねずみの餌を断つ
2.通路を遮断する
3.巣を作らせない
上記をやらずに、薬剤を撒いてもあまり効果が出ません。この3つの環境を整えたら、下記の薬剤を使います。
1.殺鼠剤: ねずみを駆除する目的で作られた薬剤(抗凝血性殺鼠剤、急性毒剤の2種類がある)
-クマネズミは警戒心が強く殺鼠剤は食べない
-毒の量が多いと喫食が減る、毒の量が少ないと喫食は増えるが効果が落ちる
-クマリン系殺鼠剤は抗凝血性殺鼠剤で1週間以上、配置できる(1週間ほどでちょっとずつ効いてきて血液が固まり出血死する)
-急性殺鼠剤は2日~3日間配置する(1回食べるとネズミが死ぬ)
-粉剤(餌に混ぜる)、固形剤(そのまま置く)、液剤(水と混ぜる)の3タイプがある2.忌避剤: ねずみを近づけないことを目的とした薬剤(建物から追い出すことは出来ない)
-シクロヘキシイミド、カプサイシンがある
薬剤はやたら滅多に配置するのではなく、「ラットサイン」と呼ばれるねずみの痕跡(糞尿、臭い、足跡など)から行動範囲を分析(証跡調査法)して配置することが重要です。