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7.52019
建築材料について
建物の構造形式などを紹介してきましたが、実際にその構造の部材の種類について今回は紹介したいと思います。まず材料は用途によって大きく以下の2種類に分かれます。
1.構造材料: 建物の構造(柱や梁)を作る材料(木材・石材・レンガ・コンクリート・金属)
2.仕上げ材料: 建物の内外装に使用される、直接目に触れる部分の表面材料(瓦・モルタル・漆喰)
具体的な材料の種類と各材料のメリット・デメリットとしては、下記が挙げられます。
1.木材: 木造建築など構造材料にも良く使われる
2.鉄(鋼): 鉄100%は脆いので、炭素を含めた鋼として構造材料に使う
3.コンクリート: セメント(粉)+水+砂+砂利で出来た構造材料
4.モルタル: セメント(粉)+水+砂で出来た仕上げ材料
5.銅: 伸びやすく加工しやすい仕上げ材料
6.ブリキ: 鋼の板に「すず」をメッキした仕上げ材料
7.トタン: 鋼の板に「亜鉛」をメッキした仕上げ材料
8.ガラス: 珪砂と呼ばれる石英の砂が主原料
構造材料のメインとなる、1の「木材」、2の「コンクリート」、4の「鉄(鋼)」について、各メリットとデメリットを下記に紹介します。
1.木材
<メリット>軽くて加工が楽で強度とじん性が比較的に大きい、釘などで簡単に接合できる
<デメリット>燃える、水を吸いやすい、シロアリに喰われる、腐りやすい
2.鉄(鋼)
<メリット>(炭素含有率が増えると)引張強度に強い、コンクリートと相性が良い(熱膨張率・防錆率)
<デメリット>(炭素含有率が増えると)硬くはなるが伸びやじん性、溶接性が低下する、500℃以上の高温で強度が低下
3.コンクリート
<メリット>圧縮への力が強い(引張の10倍)、耐久性・耐火性に優れる、鋼材と相性が良い(熱膨張率・アルカリ性による防錆率)
<デメリット>500℃以上の高温で強度が低下、引張に弱い(ひび割れ)、重たい
3のコンクリートは、構造材料としては非常に優秀で使い勝手も良いですが、コンクリートならではの下記の問題もあります。
1.中性化: 大気中のCO2がコンクリート内に侵入し、アルカリ性から中性への変化し、鉄筋コンクリートの鉄が錆びやすくなる
2.クリープ現象: 長時間、重い圧力を受けていると歪んでくる現象(鋼はクリープ現象は起こりません。)