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排水槽について

地下街などが入っている商業ビルなどの場合、重力式で排水を上から下に送ってそのまま下水道に流すのが難しくなります。その場合、最下層に「排水槽」を設置します。排水槽も下記の種類があります。

1.汚水槽: し尿などの排水を貯めておく槽
2.雑排水槽: 洗面や厨房などから排水される、し尿以外の排水を貯めておく槽
3.湧水層: 隙間から入ってくる湧き水(地下水)を貯めておく槽
4.合併槽: (汚水+雑排水)槽

排水槽の構成要素としては下記があります。

1.密閉型マンホール: 直径60cm以上のパッキン付きのマンホール、2個以上設置
2.通気管: 単独で大気に開口、他からは臭気が漏れないようにする
3.吸込ピット: 排水槽の底に排水ポンプで吸い込む為の窪み部分をつける(勾配を1/15~1/10にする)
4.フロートスイッチ: 排水ポンプ制御はフロートスイッチで起動(電極棒は汚れが付くため使用しない)
5.排水ポンプ: 原則2台設置で交互運転する、12時間以上滞留しないようにタイマー運転する、水中ポンプが良く使われる

排水槽は貯水槽や貯湯槽などと異なり、汚れる頻度も高い為、保守管理も増えます。排水槽の保守管理で重要なことを下記にまとめます。

1.定期清掃: 6ヵ月に1回
2.清掃内容: 汚水、残留物質、付着物質や内部の異物を除去する(ガスが充満するので換気を十分に行う)
3.点検内容: トラップに適切な水の量が入っているか、排水管や通気管の状態点検、排水槽の壁面・漏水点検、フロートスイッチの点検
4.清掃時に使う照明: ガスによって引火しない防爆型の照明を使用する

排水槽と共に、排水ポンプの定期点検も必要になります。

1.絶縁抵抗の測定(1MΩ以上): 1ヵ月に1回
2.ポンプのメカニカルシール部のオイル交換: 6ヵ月に1回
3.メカニカルシール交換: 1年に1回
4.オーバーホール: 3年に1回

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