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建築物の構造概論

ここまで、下記の流れで建物の管理について整理してきました。

済1.建築物衛生行政概論: なぜ建築物内の衛生管理をする必要があるか?
済2.建築物の環境衛生: 建築物内の環境衛生がまずいと生じる問題と解決策
済3.空気環境の調整: 建築物内の空気環境がまずいと生じる問題と解決策
4.建築物の構造概論 ★今回から★
5.給水及び排水の管理
6.清掃
7.ねずみ・昆虫等の防除

今回からは、管理する対象となる「建築物」そのものについての理解をしていこうと思います。比較的に不動産業(宅地建物取引主任者)での知識に近い部分があります。

まずは、建物の内部構造に入る前に外側から見ていきたいと思います。外側の一つに「日射(日当たり)」があります。日射によって室内の温度が変化しますので、空気環境を考える上でも影響を受けます。

南側の窓や壁面を大きくして、東西の窓や壁面を小さくすると日射を効果的に活用でき、夏の冷房負荷や冬の暖房負荷を減らすことができます。おうちを借りたり、つくるときに参考になればと思います。1年の中で時期によって日射は下記のように変化をします。

1.夏至: 日射受熱MAXは水平面で900W/㎥、西日で暑くなるので西側の遮蔽対策が必要
2.冬至: 日射受熱MAXは南壁面で800W/㎥、南壁面は夏至よりも日射受熱が圧倒的に多い

夏は西側からの日射の影響が大きくなるので、窓にフィルムやブラインドなどで遮蔽した方が良いです。遮蔽のレベルを測る値の式として下記があります。

遮蔽計数= フィルムやブラインドによる遮蔽による日射熱取得量÷3mm厚の透明板ガラスの日射熱取得量

気を付けるのは、遮蔽は日射による「遮熱」であり、断熱ではないことを理解しておく必要があります。ただ、建物以外にも自動車の窓など、遮熱フィルムは夏場活躍します。

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