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エアロゾルとは

空気の中に「エアロゾル」という種類があります。普段聞きなれない言葉ですが、エアロゾルは「エアロ(気体)」+「ゾル(液体のコロイド)」を指し、空気中に飛んでいる固体や液体のことを意味します。ちなみにコロイドとは微粒子のことを指します。

エアロゾルという言葉では使われないですが、エアロゾルの具体例を聞けば普段聞くものが多いです。例えば下記があります。

1.粉じん: 物理的破砕で粒子状になって空気中に分散した固体
2.フューム: 金属の加熱溶融で金属が蒸発して粒子となって空気中に飛んだもの
3.: 有機物の不完全燃焼物、灰や水分を含む有色性の粒子
4.ミスト(霧): 微小な液体粒子のあつまり

春先によく飛んでいるスギやヒノキの「花粉」もエアロゾルになります。

液体のエアロゾルは丸い球形をしていて、固体はバラバラな形です。ただサイズを比較する上で球形とした場合の相当径を用います。相当径の算出方法は下記の2つがあります。

1.幾何相当径(形から計算): 定方向径、円等価径
2.物理相当径(形以外から計算): 空気力学径、ストークス径、光散乱径、電気移動度径

相当径のサイズの違いは下記になります。

1.ウィルス: 0.003~0.05μm
2.たばこ煙: 0.01~1μm
3.バクテリア(細菌): 0.3~20μm
4.真菌: 1~10μm
5.ダニアレルゲン: 1~20μm
6.胞子: 10~50μm
7.セメントダスト: 3~100μm
8.花粉: 10~100μm
9.雨滴: 2~70μm
10.海岸砂: 100~1,000μm

花粉は案外大きく、ウィルスは圧倒的に小さいということが分かるかと思います。

また、エアロゾルの粒子はブラウン運動と呼ばれるランダムな動きをしており、小さければ小さいほど移動量も多く拡散していきます。ブラウン運動は粒子であれば全て動いており、一見すると分からないですが、牛乳や墨汁なども顕微鏡で見ると小さな粒がブルブルとぶつかり合って動いている様子が見て取れます。

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